子どものやる気を引き出す接し方
つい注意したくなるママに向けた、見守りのコツと声かけ例
お子さんのバレエレッスンを見学していると、つい気になるところに目がいって、「ちゃんと立ってるかな?」「先生のお話、聞けてるかな?」と心配になること、ありますよね。
つい先日、幼児クラスのレッスン中に教室に行くと見学ママが必死にご自身のお子さんに「もっとつま先伸ばして!」「背筋!!」っと声をかけていらっしゃいました。
めっちゃわかります。「わが子が先生に怒られるくらいなら私が先に注意したくなる」
でも、そのあとお子さんは”目の前にいる先生”ではなく、見学のママの方ばかりチラチラとみているんです。小さな子どもにとってまだまだ先生よりママが絶対。せっかくママ以外から教わる機会がもったいないですよね。
「姿勢が崩れてたな…」「集中してなかったかも…」
そんな風に感じて、思わず声をかけたくなる。
でも、その“ひとこと”、もしかするとお子さんのやる気にブレーキをかけてしまうことがあるんです。
今回は、見学中に心がけたい「サポートママ」の接し方について、やさしくお伝えします。子どもがバレエをもっと好きになる、そんな応援の仕方をご一緒に考えてみませんか?
見学は「評価」じゃなく「応援」の時間
ついレッスンの様子を見ながら、「どうだった?」「ちゃんとできてたかな?」と、先生のような目線になってしまうことも。でも、実はお子さんは、**ママに見てほしいのは『できたかどうか』じゃなくて『がんばってる姿』**なんです。
おうちの人があたたかく見てくれているという安心感が、子どもの自信につながります。
だから、見学中は「チェック」よりも「見守り」。
まるで運動会で応援しているような気持ちで、「がんばれ~」「見てるよ~」と心の中で声をかけてあげるようなイメージでいてみてくださいね。
子どもが一番うれしいのは「ほめ言葉」
子どもは「こうした方がいいよ」と言われるよりも、「ここがよかったね」と認めてもらえることに大きな喜びを感じます。
バレエのレッスンでは、まだまだ完璧にできることは少ないかもしれません。でも、「今日は笑顔で取り組めてたね」「音楽に合わせて動けてたね」と、小さな“できた”を見つけて声をかけてあげましょう。
たとえばこんなふうに:
- 「今日も一生けんめいがんばってたね」
- 「お辞儀がすごくきれいだったよ」
- 「ママ、あなたの踊ってる姿が大好き!」
このひとことが、お子さんの明日のやる気にぐっとつながります。
レッスン後の声かけタイムを宝物に
レッスンが終わったあと、子どもはどんな言葉を待っていると思いますか?
それは、評価ではなく、「ママ、見ててくれたんだ」という実感です。
こんなふうに声をかけてみてください:
- 「今日のバランス、すごく上手になってたね」
- 「先生のお話、ちゃんと聞いてたの見えたよ」
- 「バレエ、楽しそうだったね。ママもうれしかったな」
逆に、避けたいのは…
- 「〇〇ちゃんはもっと上手だったね」
- 「全然集中してなかったじゃない」
- 「もっとちゃんとやってくれないと…」
つい口をついて出てしまうこともありますが、比べられるとお子さんの気持ちはしぼんでしまいます。
他の子ではなく、“昨日の自分”と比べて成長できていたら、それで大成功。そう思える心を育てていけたら素敵ですね。
うまくいかなかった日は…寄り添いタイム
もし、お子さんがレッスン後に元気がなかったり、失敗して落ち込んでいたりしたら…。
そんなときこそ、ママの出番です。
アドバイスや指摘よりも、まずは気持ちに寄り添ってあげましょう。
「悔しかったんだね」「一生けんめいやってたもんね」と、共感の言葉をかけてあげてください。そして、落ち着いたらこう続けてみてください。
「どうしたら次はもっとよくなるかな?」「ママ、一緒に考えるよ」
子どもは、こうした声かけから「がんばる勇気」をもらうのです。
見守るって、ただ黙っていることじゃない
「見守る」と言うと、何も言わずに見ているだけ?と思われることも。でも、本当の「見守り」は、信じて待つこと。
困ったときには、そっと手を差し伸べる準備をしていること。
「あなたならきっとできるよ」と、ママがそっと心の中で送り続けるエール。
それが子どもにとって、何より大きな支えになります。
教室や先生との連携も、ママのやさしいサポートのひとつ
気になることがあったら、まずは先生に相談してみるのも大切です。バレエの指導には、成長のステップに合わせたプロの目線があります。
「こんな時、どうしたらいいでしょうか?」
そんなふうに声をかけるだけで、きっと頼もしいアドバイスがもらえますよ。
最後に:あなたの応援が、一番の力になります
お子さんにとって、バレエは技術だけでなく、心の成長も育ててくれる大切な時間。
その時間にそっと寄り添い、あたたかく見守ってくれるママの存在は、何よりの安心です。
だからこそ、**「ちゃんとやってる?」ではなく「見てるよ、がんばってるね」**と伝えてあげてください。
そして何より、ママ自身も「今日は見学できてよかったな」と、笑顔でいられる時間にしていけたら素敵ですね。
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